笑顔相続のためのワンストップサービス

相続トータルサポート富山

想いを残すこと。伝えること。

2019年3月26日

桜のつぼみも一気に膨らみ始めましたね。
今年も健康で桜の季節を迎えられたことに感謝です。
みなさん、こんにちは。
相続トータルサポート富山の事務局長 勝裕 彰です。今日は、私が一年をかけてお受けしてきたクライアントのことについて、書ける範囲でお伝えします。

会社の創業者であったAさん(73歳)には2人の子供がいます。
2人の子供たちが小学生の頃にAさんは離婚、それからは男手ひとつで子供を育てながら、会社の経営にも向き合ってきました。
Aさんは、朝早くから夜遅くまで仕事仕事の毎日。
家事は、もっぱら当時学生だった長女がしてくれていました。

時は流れ、長男が将来の後継者候補として会社に入ったのですが、そろそろ世代交代も検討し始めた頃、長男が突然の家出。将来を憂いた長女が、ご主人に頼んで会社に入ってもらい、現在は、長女のご主人が社長として会社を切り盛りしています。

Aさんから僕に相談があったのはそんな時でした。
自分にもしものことがあった時に、たった2人の血を分けた姉弟が揉めることのないように、そして会社経営に支障をきたすことのないように今からできることをしておきたい、との相談でした。

僕はAさんの元を何度も訪問し、必要に応じて専門家のサポートを受けながら、コンサルタントとしての役割を実行していきました。

僕には、面談の度にAさんから聞かされていた言葉が頭から離れませんでした。

「長女には学生時代から家事をしてもらっていたので、友達と遊ぶことも部活動に励むこともできず、辛い思いをさせてしまった」

「あの頃は会社を軌道に乗せようと、寝る間も惜しんで毎日が必死だった。それが家族のためでもあると思っていた」

「息子が出て行った時の気持ち」

「姉弟には、自分の死後揉めることのないようにしておきたい」

「会社を継いでくれたお婿さんにはどれだけ感謝しても足りない」

僕はAさんに、今の気持ちを紙に書いて残しておいてはいかがでしょうか?
と提案しました。

「そんなん書けんちゃ」
最初は恥ずかしがっていたAさんですが、意を決して想いを綴ることを決意。Aさんは時に僕のサポートを受けながら、便箋2枚に今の気持ちを書き記しました。そこには、父親として、会社の創業者としての愛情あふれる気持ちがいっぱいに詰まっていました。僕は読みながら涙が止まりませんでした。

将来、相続が発生した時、相続するものは目に見える財産だけではありません。
価値観、愛情、思いやり、優しさ、強さ、信用・・・目には見えないこれらのことをいかに次の世代に継承していくのか。

親としての人生最後の大仕事なのだと思います。

トップページへ戻る

TOP